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Get memories out of mind 11 |
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「お前、すぐ泣くな……」 「泣いてない……」 「泣いてんじゃねーか」 「目から汗が出てるんだ!」 「ふ……っ。そうかよ。嫌がる割に敏感な身体だよな。それに男だけど男っていう感じしねーな」 「男だよ!」 「確かにそうだな……だが、お前よく締まるしケツも綺麗で気に入った。時々足を開けば可愛がってやるぜ」 「嫌だ!」 「なんだと?」 「絶対、嫌だ」 いってぇ〜〜〜!思いきり平手でぶたれた…… 「生意気な……お前の可愛い写真を結菜に送ってやってもいいんだぜ」 「送れよ!送ればいいだろ!お前の好き放題にさせるか」 沢田がにやりと笑う。 「ふふん、自宅に帰ると随分強気だな……典型的内弁慶……ってやつか?まぁ可愛いもんだけどな」 なんだってそんな事をいうんだ? 結菜ちゃんだって関係ないっていってるじゃないか? どう言ったら信じてくれる? お前が嫌がらせでするこんな事もお前が思ってる以上に 俺を傷つけてるんだ。 何が可愛いだ、何が内弁慶だ。 これ以上いくら気持ちよくてもエッチになんか流されたりしね〜ぞ。多分しない。 やつの顔がゆっくり近付いてくる。 あ……ここで目を閉じちゃだめだってば!俺! どうして、そんなに優しくキスする? どうしてそんなに優しく髪を弄ぶ? それは恋人にする仕種だ……誰にでもしちゃいけないんだ。 結菜ちゃんにできないから? でも、でもそれは俺にとっては残酷だ。 俺は、 俺は…… 沢田の事が……?。 でも、それじゃああんまりだ。違う……俺は絶対こんな強姦魔野郎を好きになんかならない。 それだけは微かにのこった最後のプライドだ。じゃないとあんまりみじめじゃないか? それでも俺はこの甘美なキスに抵抗出来ない。 むしろ積極的に答えてゆく。 甘く、時には強く、時には弱く。 それは本当に本物の恋人同志の様だった。 今だけ……。 どうせ醒めるなら今だけ……このキスに酔わせて欲しい。 「すげぇ色っぽいな………どうした?抵抗しないのか?好き放題にさせたくないんだろ?」 いつものドスの効いた怖い声じゃなかった。低く甘く優しい声、充分に俺を勘違いさせそうな。 「拓馬……」 どうして沢田は俺を名前で呼んでるんだろう? 「拓馬……」 いやだ、怖い この怖さはいつもの恐怖感なんじゃない。沢田にどこかに連れ去られて置き去りにされそうな深い恐怖だ…… 「拓馬……お前はキスしながら泣くのか?嫌ならもう、しねーよ」 徐に立上がり、制服を肩に引っ掛けて、荷物を持つとそのままドアに向った。 「大丈夫……たいして傷なんかねーよ。そのまま寝てな。俺はじゃまだろうからな」 しかし、沢田はそのまますぐに出ていかずに、そのまま立ち止まって俺を見つめてゆっくりと首を振る。 「なんでそんな目で見るんだ?そんな縋るような目で見るなよ」 俺はそっと目を閉じる。俺が縋り付けばお前は迷惑だろうから……。 それに俺は絶対にお前なんか好きにならないんだから。 「あばよ!もうお前なんか……かまうもんか」 そんな捨て台詞を残して沢田はドアを乱暴に閉めた。 |