シュー・ア・ラ・クレーム

chou a la creme 9



案内された部屋は純日本的な畳の部屋だった。隣はもしかしたら、布団のひいてある部屋だったりして...などと本郷は考えてから、やっと自分の貞操の危機に気が付いて顔が青くなった。
『あの、ちょっと隣は...』
『何?』
『向こう側が空いてますよ』
『知ってるよ』
ミッシェルはそういいながらさらに腰を進め ぴったりと本郷の腰ににじりよる。
直接触れている腰の辺りが火ついた様に熱い。 困ったなと思いつつ、なんといっていいのか本郷が考え倦ねている間に ミッシェルの手がすっと本郷の腰から尻を大きな手の平でそっと撫でまわした。
『タカシ....愛してる』
そういいつつ本郷の顎を掴むと人指し指だけで自分に向ける。 (キスする気だ)そう思うと本郷は激しく抵抗した。
『やめてください。それはセクハラですよ』
『君の可愛いパフに僕のクリームを思いきりつめてみたい。』
ぎゃぁ〜〜いきなり何を言い出すんだ。このホモ野郎は。
『離して!そしてこれ以上そんな事をいったら訴えますよ?』
『ここは日本だから、大丈夫』
『くっ......。』
『ここには終わるまで誰も来ないようにいってあるんだ。 きみをゆっくり味わってからランチにしようじゃないか』
そうだ、アメリカならヘテロに手を出すばかなゲイはいない。しかし、ここはおめでたい国、 その上ゲイに優しい日本である。簡単にゲイのセクハラなどが認められる訳がない。 本郷が思っているよりもミッシェルはずっと日本の事情に詳しいようだ。
(元彼も日本人だといっていたし)
予想以上に早く危機が訪れたこの展開に本郷はついていけなかった。 ミッシェルは余裕の笑みを浮かべながら本郷の腰を撫で回す。
『本当に君は可愛い、眼鏡なんかしたってだめさ。僕はもう、君の可愛い顔は知ってるしね。 ベッドで二人だけの英会話レッスンをしようじゃないか。そうか、ここはベットじゃなくって 蒲団っていうのかな?あのマットレスみたいなの』
ミッシェルが肩をぐっと引き寄せた。すごい力だその上、肩に触れた彼の胸の筋肉は 盛り上がって堅くなっているのを感じて本郷は恐怖した。言葉は優しかったがこれからこの男に強姦されるのだと。
そう思うと蛇に睨まれたカエルのように恐怖のあまり何も話せない、そして動けない状態で彼の愛撫を受けていた。
それを合意と思ったのかミッシェルの手はどんどん大胆に動き回り本郷の下腹部まで降りてきて辺りを弄りはじめた。
「うっ、うぅっ」
情けないと思ったが、本郷は本気で泣きじゃくった。
涙が頬を伝って畳に落ちていく。
こんな事ならあの時大沢と最後までしておけばよかった。
この男はまずいと知っていたのに、どうしてここまでのこのこと付いてきちゃったんだろう。
情けなくて悲しくてミッシェルにどう思われるかとか、仲居さんが料理を 持ってきたらどうするんだとかそんなすべてが吹き飛んでいた。
そんな子供の様にひきつけながら泣きじゃくる本郷を見て、ミッシェルは冷たくいった。
『君は本当に成人男性か?日本男児か?16才過ぎた大人の男が 人前でこんな風に泣くなんて信じられないよ』
『あなたにそんな事を言われたく無い』
『なんだか抱く気も失せたよ、一人で食事をして1時には会社に戻ってくれ』
そういうとさっさと本郷をひとり置いてミッシェルは部屋を出て行った。

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