【今週のインプット4月23日号】

黒猫の出てくる物語

BELNEがやっと書き上げた、ロンドンの佳き日には、黒猫君が出て来ます。不吉だとか言われているけど実はBELNEは黒猫が好きです。モノトーンの猫に魅力を感じるのですね。
そこで黒猫の出てくる漫画をひとつ。
 物語は、どこにあるとも知れぬ幻の猫専門の病院『三日月病院』が舞台。入院患者の『ななしのねこ』くんは記憶喪失。姿の見た目は17歳の青少年。だけど黒いふさふさのしっぽとピンと立った三角の耳がついていて、どこから見ても猫らしい。 左目に子猫を拾ってくれた少女が求めた月を移植して(そして心に少女の記憶を焼きつけて)、『ななしのねこ』くんは不思議な病棟ライフを送っています。ともかくななしのくんと、看護婦さんをはじめとした病棟の皆さんが妖しくも素敵。シリアスなテーマを素直な子猫の視点で(でもどこか17歳の心で)柔らかく描いています。 デリケートで深い、そしてちょっと痛い、美しくて透明な物語。この物語がひりひりとしみる人はどこかに完治未満の傷があるのかも知れませんね。

作者の遠見友都は、一度少女誌でプロデビュー、健康の理由で今はマイペースに自費出版で作品を書き続けています。

三日月病院1998年2/18刊
A5版56ページ
三日月病院2号館「柔らかい弟」1998年8/26
A5版50ページ

いづれもBONE BED BOOKS発行現在は
在庫切れ状態です