(4月16日号)

本フェチ
其の2
 
BELNEは本フェチである。
本フェチにはたまらないあるアイテムがある。それは19世紀末の挿画文化の中にひときわ美しく咲いた細密画のミクロコスモス。エッチング等の版画プリントによる『蔵書票(エクスリブリス)』という代物である。『この本は某のものである』という言葉とともに、美しいモノクロの絵が方形の中に収まっている。薄手の紙にプリントされ、ほんの奥付や、裏表紙の見返し部分に、貼りつけるのである。いかにも書物と言うものの魔性を顕わした剣呑な図柄も多い、エロティックな物も。
日本にも蔵書印というものがあるが、エクスリブリスのフェテシズムに比べると、所有意識の方が強調されてしまうような気がする。パンドラの函の封印のように、その本の所有者を表す蔵書票は、書物のロマンティシズムの一つの結晶なのである。

BELNEも、とうとう蔵書票を見ているだけではあきたらず、6月の田村亜紀美氏との二人展では、ペン画の蔵書票デザインを出品しようかなと思っている。
ペン画には、絵の具では表現できない何かがあって、マンガ描きであるBELNEを刺激するのである。ついでながら、蔵書票を貼付するに相応しい書物は、やはり、箱入りハードカバーか、そうで無くともカバー装幀のある程度の大きさの本であろう。

文庫本や新書雑誌、ましてやコミックに蔵書票は、似つかわしく無さそうだ。
大事な漫画本や、文庫にも貼れる蔵書票と、蔵書票に相応しいマンガと、取りあえず欲張って両方目指そうかな。