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イタリア煩悩旅行記・7日目−23 ottobre 2003
10/23ミラノ中央駅
fig.1 何度も行ったミラノ中央駅。

10/23ミラン・カレンダー2種
fig.2 ミラン・カレンダー2種。

■ユーロスターに乗って
 今日はフィレンツェに移動です。既に荷物がいっぱいで,でも詰め直したらスーツケースは意外にまだ余裕がある。よかったー。チェックアウトして,タクシー呼びましょうか と言われたけど断って,また地下鉄でデカイ荷物を運ぶ。懸念されていた切符は窓口で簡単に買えて,なんだか拍子抜け(買ったのはわたしじゃないけどー)。時間がだいぶあるので,もう1部おみやげに欲しい「FORZA MILAN!」を探すけどなかなかない。これ3.1ユーロなんですけど,日本で買うと \1,500〜\1,800くらいするんですよー。ようやく見つけてでも昨日試合負けたせいなのか,売店のおにーさんにからかわれたような気がする。電車の中で飲むものなんかを買って,ホームの近くの売店のショーウィンドウにまた別のカレンダーを発見(fig.2の左。右の方1部余ってますんで,欲しい方はこちらへ。日本でも売ってますが)。「ACミランのカレンダー」と言って出してくれたのは,ミラノの街角カレンダー。ようやくわかってもらって,またお店のおじさんににやにやされてしまった。しかしこのカレンダー,ベッロな2人と変なイキモノ1匹ってカンジだ。

 ようやく番線が決まったので,移動。今日はユーロスターです。ユーロスターはきれいで快適。座席が隣同士で取れなかったけど,取りあえず座ってたら,あとから来たその席のおねーさんが変わってくれました。フィレンツェまでは3時間弱,停まるのはボローニャの1駅だけで,途中ピアチェンツァを通るのですが,あっと気が付いたら遅かった。
 そのボローニャの駅なんですけど,スーツケースが大きくて客席におけないので出入り口近くの荷物置き場に入れておいたのですが,なんだか心配になってしまって停車中に見張って,わたしが一番アヤシいんじゃあとニコニコ立ってたら,中国人かしら,アジア系の人に切符を見せられて,わたしはわかんないですよーとジェスチャーするのに,どうしてもと困ってるので見たら,フィレンツェって書いてあるので,わたしもフィレンツェに行くからだいじょーぶっと(英語で)言ってもわかったもらえなくて,なんとかこの列車でいいんだよーと納得してもらう。更に英語圏の人が切符の見方わかんないみたいで,ここが何号車で,シートナンバーで,ここから入ればいいのよーと,どこに行っても案内のおねーさんになってしまうのだった。
10/23ウフィッツィ美術館から
fig.3 ウフィッツィ美術館から臨むポンテ・ヴェッキオ。

10/23ウフィッツィ美術館から
fig.4 ウフィッツィ美術館から臨むポンテ・ヴェッキオ。

10/23夜のアルノ川沿い
fig.5 夜のアルノ川沿い。

■FIRENZE - Galleria degli Uffizi
 フィレンツェに着いてまずは明後日のミラノ行きの切符を買います。またマルペンサ空港から乗るので,余裕を持って狙った時間が取れて一安心(また買ったのはわたしじゃないけどー)。ホテルは駅のそばなので,スーツケースをひきずって移動。最初上の階だったみたいだけど,わたしたちの荷物があんまり大きいので変えてくれたみたい(たぶん)。だってここは2泊だものね。ここも2ツ星ですが,清潔できれいそうでよかった。

 取りあえずウフィッツィ美術館に入れれば入りたいので,ちょっと休んでから街の中心に向かいます。途中のお店でお茶して(カプチーノとケーキ),ドゥオモとかの前を通って,美術館に着くとまあ並んでれば入れるんじゃないかなーということで並ぶ。そしたらたまたま日本人のご夫婦が後ろに並んで,どうも明日はショーペロ(sciopero:ストライキ)なので美術館も明日はお休みだって教えてくれました。ひゃあ,ますます今日入らなくちゃ! 明日1日フィレンツェなので,予約をして朝からとも思ったのですが,取りあえず来てよかった。ここも予約電話は全然繋がらないそうです。一番よかったのは電車も止まっちゃうから移動日に当たらなくって本当によかったってことなんですが。

 結局中に入れたのは17時頃で,ガイドブックには19時までってあるけど,18:35までだっていうので,とにかくまず全体を見て,気になるところをゆっくり見るいつもの美術展作戦です。所蔵品は日本語のミニガイドブックを貸してもらってきたので,だいたい把握して,やっぱりボッティチェリ,フィリッポ・リッピあたりに時間をかけようと決めてました。途中,回廊の窓からポンテ・ヴェッキオが見えて,ちょうど日が暮れる瞬間でこれも美しかったです。(fig.3, 4)
 フィリッポ・リッピは『聖母子と二天使』などを見てもわかるのですが,女性,マリアは本当に美しくて清楚でその物憂げな横顔の表情がまたよいのですが,一緒にいる天使がすこーしとってつけたような気がします。とてもきれいなんですが,ええ,マリアは。

ボッティチェリ『受胎告知』
 今回の一番のお気に入りはなんといってもボッティチェリ,しかもヴィーナスでもプリマヴェラでもなく『受胎告知』! この絵の何がいいかというと,まさに大天使ガブリエルがマリアに告知をしているその場面なのですが,この2人(人じゃないけど)の関係性がその構図とポーズ,表情に描かれてるんですよね。つまり,人間と天使,けれどもマリアは神の子を宿している。従ってガブリエルはマリアより下に跪いています。しかしマリアは正に「どうしてそのようなことがありましょう?」「お言葉通りこの身になりますように」とその表情と身体の捻りで自分を上には持っていきません。けれどもその身には高貴な青い衣をまとっています。そしてボッティチェリのけして親しみやすくない神秘性。マリアの後ろが壁で,ガブリエルが風景が開けているのも単純に奥行きを作っているだけではありません。

 この絵は150*156cmと決して小さくはないのですが,『ヴィーナスの誕生』(184.5*285.5cm),『春(プリマヴェラ)』(203*314cm)に比べれば絵全体が見通せる大きさでひとつの確固たる主題があるわけで,その分集中してしまうのかもしれません。もちろん有名な2作品もとても魅力的で,こういう大きい作品を本物で見るということは質感だけでなくスケール感,全体を離れてみたり,近づいてひとつひとつのモチーフをじっくり見たりといった自分と絵のいろいろな距離を取ることができるのも楽しみのひとつです。ここは確かに人気の作品は常に人が前にいますが,そんなに人だかりにはならなくて,ゆっくり見ることができるのがうれしいです。
ボッティチェリ『ユディットのベツリアへの帰還』『ホロフェルネスの遺骸の発見』
 更にボッティチェリの『ユディットのベツリアへの帰還』『ホロフェルネスの遺骸の発見』ってこれは貸し出し中で見れなかったんですが,わたしは“首を狩る女”のモチーフが大好きなのですが,これは少年ダビデにも通じる,清らかで小さい者が大きな征服者を倒すという,ユディットの汚れない帰還の姿と,対になるホロフェルネスのリアルな首を切り落とされた遺骸というペアがいいんですよね(ユディットの話は外伝なのですが,紙用にまとめたのがあるんで後でどこかにいれます)。これはとても小さい作品です(31*24cm)。これだけじゃなくて,建物の天井だとかゆっくり見たいので,絶対絶対もう一度行くぞ! で,次は朝から晩までいるの〜。

 18:30くらいから人がいない部屋を閉めはじめたようで,ミュージアムショップでのお買い物はどうしようと思ったら,ここが19時までなんですねー。しっかりしてますねー。でもわたしはどうもすごく興奮したようで,荷物が既にいっぱいなのにここでも厚さ2.7cmもある何キロだって大きな図録だの,借りていたのと同じミニガイドにボッティチェリの解説書(以上日本語版),一筆戦にポストカードにおみやげ用のしおりとか100ユーロくらいお買い物してしまいました。

 もう外はすっかり日が暮れて,アルノ川沿いを歩いて(fig.5),ごはんを食べに行きます。灯がともって素敵な雰囲気なのに,やたらバイクが通ってくのにちょっとびっくり。今日は食堂風のお店,トラットリアLeoniです。念願のポルチーニ茸のパスタはファルファッレ(リボン,蝶みたいなパスタ)でかわいい。もちろんおいしーい。これを一皿づつと,わたしは名物料理らしいアリスタ(豚の背肉のロースト),K子さんはトリッパ(モツ煮)。このトリッパがすっごくやわらかくて臭みがなくておいしかった。サラダを2人で一皿と,最初白ワインをデキャンタで頼んで,お店のおっさんが赤を持ってきたので,違ーう白!と取り替えてもらったのに,その後しっかり赤も頼んで,カプチーノを飲んでお腹いっぱい。お店が開いてすぐに入ったのでほとんど他にお客さんはいなかったんですけど,そばのテーブルの親子連れにおっさんが一生懸命英語で説明するんだけど全然決まらなくて,ポルチーニのパスタを「パピヨンみたいな」って言ったら,「蝶? いらないわー」みたいでおかしかった。おいしいのにー。そんなわけで,この日はお腹もいっぱい,眼も大満足で大充実でした。
イタリア煩悩旅行記・7日目−23 ottobre 2003

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