「ウィーン美術史美術館名品展」(Bunkamura the musiam 3/1)に行ったら,思いがけずマクシミリアン2世(「中世最後の騎士」といわれたのは1世ですが)の甲冑があったんです。薔薇の葉模様で,ピカピカでほっそりしててなんだかドキドキしちゃった。
そのあと,ギャヴィン・ロバートソンの「三銃士」(シアター・コクーン3/28)が面白くって。3人だけのマイムなどによる,チャイコフスキーの交響曲に乗ったお笑い「三銃士」です。原作を読んでたらもっとよかったのにと思いつつ…。
遅ればせながら,読了しました。でも長くて結構たるい話ですね。ダルタニャンは思ったより調子いい奴だし。
しかーし,「ちきしょーアトスかっこいいぜっ」に尽きますね。4人の設定は女抜きの戦隊シリーズとみてもよいけど(コンスタンスは途中全く出てこないので),性格付けがしっかりしてるようでいてアトス以外は調子のいい色男達で,(もちろんアトスが一番いい男なんだけどさ)半ばからダルタニャンとアトスしか活躍しなくなるのはポルトスとアラミスの人物が浅いからか,単に作者があきたのか,思いつきで書いているのか。その主人公たるダルタニャンは,田舎出の立身出世の若者なのにほとんど挫折知らずで悩みがないというヒーローにあるまじきキャラクター。それに比べてアトスってば高貴な身分を隠してて,女性嫌悪の暗い過去があって,もー「さまよえる騎士」とか「苦悩する王子」というか,とにかく貴種流離譚の人なのよ。
リシュリューが敵なんだかなんだかわかんなくなってからは,ミレディーが大活躍で彼女の最期もどうせならアトスに止めをさしてほしかったし。「本当は愛してたんだー」みたいに。って,おいおい。で,彼はその剣で(剣て決めてるし)自分を突くなんて軟弱なことしないで,更に暗い過去を背負って生きていくのであった。きゃーアトスさまーっっ! いけないわ,またぼんのーの人になってしまった。
それはさておき,この作品はアイテムに執着がなくてどっちつかず(英雄譚と近代文学?)になってるのよね。つまり,馬(田舎から連れてきた愛馬,バッキガンム公から送られた名馬たち)や指輪(王妃のダイヤ,ミレディーのサファイア)ね。どーしてすぐ手放しちゃうの?これらはメルヒェンの大切な小道具なのでもっと大切に扱っていただきたいわ。(『三銃士』のあらすじを書くのは面倒なのでパス。舞台は「首飾り事件」まで)
なんて下地ができてから(そういうつもりはなかったのですが)観に行ったオペラが…
Vol.-3 August 1996
■「ハプスブルク家の遺宝 ウィーン美術史美術館名品展」
(Bunkamura ザ・ミュージアム Jan. 2 〜 Mar. 10,1996)
■「三銃士」
ギャヴィン・ロバートソン,アンディ・ドーソン,ウェイン・フォレスター(Bunkamura シアター・コクーン
Mar. 26 〜 29,1996)
3人で女性を含めすべての登場人物を演じる。音楽はチャイコフスキーの交響曲で,リシュリューだけモーツァルトのレクイエム(ディエス・イレ)
■『三銃士』
アレクサンドル・デュマ 1844,生島遼一訳 岩波文庫
『ダルタニャン物語』は読んでないです。映画は1973〜89のシリーズだけ観ました。
next top