◆ 平等院 / 鳳凰堂・鳳翔館 ◆
◆◆◆ 十円玉の図案として馴染み深い平等院鳳凰堂。もとは藤原道長が別荘として建てたものを、平安時代後期、息子頼通によって寺院に納められたのが始まり。1052年に世界は終わるという末法思想が流行っていたこの頃、金持ちの間ではいわばブームでもあった阿弥陀堂建立。藁にもすがる思いで、翌年、阿弥陀堂として『鳳凰堂』は建てられました。
◆ その形は、両脇に伸びる廊下が高床になっていて、まるで鳳凰が羽ばたいているよう。鳳凰堂と呼ばれる故は、その形状と二対の鳳凰から。平安時代の建物でこれほど優美なものは他にないのではと思うほど、その姿は格好良いものでした。阿字池という、芥川竜之介の『蜘蛛の糸』の舞台にもなった池越しにその全体像を望むことができ、それと同時に、くり抜かれた格子の隙間から如来様を拝むことができます。掛け橋で渡るそのお堂は浄土を意味し、如来様が安置されている内部は、52体の菩薩様と九品来迎図(現世の行ないによってどのようにお釈迦様がお迎えに来てくれるか描いてあるそう)に囲まれていて、その浄土は色褪せてしまってはいるけれど、十分の迫力が感じられるものでした。
◆ 平成13年にオープンした『鳳翔館』。ランドスケープがとても上手にできていて、半分丘に埋もれているので、平等院の昔ながらの景観は壊してないよう。鳳翔館の入り口は地下一階にあたり、順路にそって観て行くと階段で一階に上がりミュージアムショップを通って出て行くことに。明るい外から建物の中に入ると、しばらく目が慣れないけれど、所々で差し込む自然光がとても美しく感じられました。順路に沿って廊下が格子で遮られているのが、見る側によって全く異なる印象を与える効果を。最後の雲中の間は、あの上野の法隆寺宝物館の仏の間、あの美しい空間に通ずるものが。鳳凰堂の如来様の周囲に飛ぶ52体の菩薩像のうちいくつかが闇のなかから浮かぶように展示されているのですが、どれもしなやかな動きが感じられ本当に舞っているようでした。この建物の内部は写真を撮ることができずお見せできないのが残念。それにこんなに美しいと思えたのも、この部屋にひとりでいれたからだとも思います。
◆ 鳳凰堂の工事がおわったばかりだというのに、もう数年後には、如来様が何年かかけた解体修理に入るそう。今が全てをじっくり見れる良い機会かもしれませんね。
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- 平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)
- 住所:所在地 〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華116
- 電話:0774-21-2861
- 建立:天喜元年(1053年)
- 平等院鳳翔館(びょうどういんほうしょうかん)
- 住所:2002年11月16日(土)〜11月24日(日)
- 設計:粟生明(千葉大学教授)
- 構造: 鉄筋コンクリート構造+鉄骨造、地下1階・地上1階
- 敷地面積:30600F
- 建築面積:816.04F
- 延床面積:2249.42F
- 開館:2001年3月1日